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山崎 健一・伊藤 健史著 判型: 四六 並製 頁数: 134 ISBN: 978-4-8329-7413-5 Cコード: C1047 発行日: 2012-11-15 ●本書の特徴 高校で生物学をきちんと勉強した学生なら理解できるように書かれた入門書。①大学生の独学用テキストとして,②教師の講義ノートとして,③研究者・技術者の入門書として,④「生物ロボットコンテスト」への参加に挑戦してみたいという学生たちのグループ学習用テキストとして最適。 ●目次 まえがき 序 章 第1章 遺伝子デザイン 1.1 従来の遺伝子組換え技術による部品の選択と連結 1.2 工学原理に基づく遺伝子デザイン 工学原理に基づく遺伝子デザインとは何か / 工学原理に基づく遺伝子部品の選択 / 工 学原理に基づく遺伝子配列情報の連結 第2章 遺伝子各部位の配置・役割・構造 2.1 遺伝子各部位の配置と役割 プロモーター領域(コアプロモーター領域と転写調節領域)/ 転写開始部位 / 非翻訳領 域 / 翻訳開始部位 / タンパク質コード領域 / 細胞内器官への局在化シグナル / タン パク質ドメイン / 翻訳終結部位 / 非翻訳領域 / 転写終結部位 2.2 遺伝子部品の形 TATAボックス配列から転写開始部位 / 転写調節領域のシスエレメント / 転写開始部 位から翻訳開始部位 / タンパク質コード領域 / シグナルペプチド配列 / 翻訳終結部 位 / ポリA付加シグナル部位 / 転写終結部位 第3章 遺伝子部品をつないで遺伝子を組立てる 3.1 遺伝子を組立てる 遺伝子部品の形 / ふたつのGenPartsの連結 3.2 生物デバイス(BioDevices)とは 3.3 デザインに基づいて遺伝子を構築する 遺伝子部品を含むDNA断片の増幅に利用するPCRとは / 遺伝子部品の加工に用いる 制限酵素とは / 遺伝子部品とベクターとの連結に用いるDNAリガーゼとは 第4章 生物デバイスと生物デバイスドライバー 4.1 生物デバイスドライバーとは 生物デバイス情報の発現には遺伝子系(生物デバイスドライバー)が必要 / 生物デバイ スドライバーと最小ゲノム / 個々の生物デバイスの設計からゲノム合成に至る道筋 4.2 天然および人工の生物デバイスドライバー 地球型生物の生物デバイスドライバー / 人工生物の生物デバイスドライバー / 人工生 物との共存 第5章 生物デバイス 5.1 生物と生物デバイス 5.2 生物と最小ゲノム 5.3 最小ゲノムを構成する5つのコア生物デバイス群情報 生物デバイスドライバー / 多様な分子を生合成する生物デバイス群 / エネルギー分子 を生合成する生物デバイス群 / 自己複製のための生物デバイス群 / 環境応答のための 生物デバイス群 5.4 アクセサリー生物デバイス群 細菌の運動に必要な生物デバイス群 / 細菌の生体防御をする生物デバイス群 / 細菌の 新資源を活用する生物デバイス群 / 微生物の環境適応に必要な生物デバイス群 第6章 植物で機能する生物デバイスの実例 6.1 植物でバイオセンサーを作る 6.2 植物に生物デバイスを導入してバイオセンサーを作る 6.3 植物に導入する生物デバイスのコンセプトデザイン 6.4 生物デバイス情報の植物への導入 6.5 植物に導入する生物デバイス情報作りに必要な遺伝子部位 6.6 ステロイドホルモンの存在を検知し,青く変化する植物バイオセンサー 第7章 遺伝子デザインツール 7.1 遺伝子デザインツール「UGENE」とは UGENEのインストール / UGENEの起動 / 新規プロジェクトの作成 / 遺伝子部品情 報(GenBank形式)のダウンロード / .gbファイルのProjectへの読み込み 7.2 遺伝子部品配列情報を作成する 遺伝子部品コア配列情報を準備する / 遺伝子配列にプレフィックス配列(共通上流配列) とサフィックス配列(共通下流配列)を連結して遺伝子部品配列情報を作成 / 切断に利 用する制限酵素認識配列の設定 / GenPartsのプレフィックスとサフィックスの配列を 遺伝子部品コア配列の両端に連結する 7.3 遺伝子部品配列情報の制限酵素処理シミュレーション 7.4 制限酵素処理後の遺伝子部品配列情報の連結シミュレーション 第8章 「遺伝子をデザインする」とはどういうことか 8.1 遺伝子部品の役割を単文で表現 8.2 ひとつの人工遺伝子を短い文章で表現 8.3 複数遺伝子からなる人工生物デバイスを短い物語で表現 8.4 生物個体の各器官の機能は長い物語 8.5 魅力的な生物デバイスの構築には多くの知識と創造性が不可欠 8.6 生物デバイスの例を学ぶ 総合問題 あとがき 索 引 ●著者紹介 山崎 健一 1956年静岡県生まれ。1981年大阪大学大学院医学研究科博士過程に進学し、分子生物学を学び、「大腸菌トリプトファンオペロンなどの転写調節機構の研究」に従事。1985年博士号を取得し、横浜市立大学大学院医学研究科生化学教室の助手となる。1988年、名古屋大学大学院農学研究科に助手として着任し、その直後、米国ニューヨークのロックフェラー大学・訪問研究員として通算1年下滞在。国際生物学賞受賞者であるNam−Hai Chua博士のもとで、植物分子生物学の研究に従事し、世界に先駆けて「植物の試験管内メッセンジャーRNA合成系の開発」に成功。1997年准教授として北海道大学地球環境科学研究院に着任。現在、北海道大学大学院・地球環境科学研究院・准教授として教育研究に従事。 2000年から合成生物学分野の開拓をこころざし、生物デバイスデザイン手法の開発をしながら、「ヒトステロイドホルモンを検出できる植物バイオセンサー群の開発」に成功。その後、人類に役立つ新しい人工生命体の創造を目指して、日々研究に取組む。このような研究の一方、小学生のための実験教室「サイエンス教室」を主催する会社「(有)メンデル工房」を設立し、その創設者として活躍し、2008年日本化学会から化学教育有功賞を受賞。2010年からは米国マサチューセッツ工科大学で毎年行われる「生物ロボットコンテスト(iGEM)」に北大生チームを率いて参加し、その取組みを通じて「教育へのゲーム性導入による大学教育改革」に取組んでいる。若いころの趣味は、少林寺拳法・スキー・テニス・競技舞踏、現在はマラソン。 伊藤 健史 1993年北海道生まれ。2008年、札幌北高等学校に進学。2011年、北海道大学医学部医学科に進学し、現在在学中。毎年米国マサチューセッツ工科大学で行われる「生物ロボットコンテスト(iGEM)」に2011年から北大生チームメンバーとして参加し、2012年もチームの一員として、世界大会での善戦を目指している。趣味はプログラミング・料理・スキーなど。第7章を分担執筆。
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