商品説明
山口裕文編著
判型: A5 ソフトカバー
頁数: 248
ISBN: 978-4-8329-9711-0
Cコード: C3045
発行日: 1997-06-25
●本書の特徴
植物は野生植物と栽培植物とに大別されるが,そのどちらにも属さない両方の性質をもっている植物がある.これが雑草である.13人の第一線の研究者が,雑草フロラの成立や,そのたくましい適応力と生活史戦略について,さまざまな視点からアプローチする.
●目次
第I部 雑草フロラの成立
第1章 日本の雑草の起源と多様化 (山口裕文)
第2章 雑草フロラをつくりあげる帰化植物 (榎本 敬)
第3章 タカザブロウの起源——痩果の変異からの一考察 (梅本信也)
第4章 人間の影響下に成立する生物的自然,草本植生のダイナミクス
(前中久行・大窪久美子)
第5章 人工草地のギャップ特性と侵入雑草の生育型戦術 (根本正之)
第II部 適応力を解明する
第1章 桑畑におけるパラコート抵抗性雑草の分布拡大 (埴岡靖男)
第2章 タイヌビエの種子休眠と発芽生理 (山末祐二)
第3章 家畜による雑草の種子の伝播 (高林 実)
第4章 ハマスゲにおける他感作用 (駒井功一郎)
第III部 生活史戦略をさぐる
第1章 攪乱と競争へのナズナの適応 (石川枝津子)
第2章 チガヤの生活史特性の分化 (冨永 達)
第3章 ヤエムグラにおける発芽二型性の進化 (増田理子)
第4章 倍数化による種分化——ヨメナとその近縁種を例に (西野貴子)
第5章 神社仏閣の境内における矮小型オオバコの成立 (中山裕一郎)
第6章 世界に分布を広げた盗賊種——セイヨウタンポポ (森田竜義)
●著者紹介
山口 裕文
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科教授