商品説明
森島 啓子編著
判型: A5 ソフトカバー
頁数: 228
ISBN: 978-4-8329-8061-7
Cコード: C3045
発行日: 2003-10-10
●本書の特徴
野生イネは,きれいな花を咲かせることもなく良い匂いがするわけでもない,私たちには,ただの雑草にしか見えない地味な植物である。残念ながら日本には自生していない。著者の半数近くが「外国人」である理由はここにある。しかし,このつつましやかな植物が,世界の半分近い人間が主食としている「稲」を生んだ重要な野生植物なのである。本書ではわれわれ日本人にとってもっとも身近な植物である「稲」の祖先種をもとに植物の多様な適応戦略をさぐる。
●目次
序 章 野生イネのプロフィール………森島啓子
第I部 野生イネの生活史
第1章 フィールドと実験室のあいだで………森島啓子
第2章 種子とクローンの両方で殖える集団の遺伝理論………米澤勝衛
第II部 生きるためのさまざまな適応
第3章 イネ属二倍体CCゲノム種にみられる熱帯の森林‐サバンナ連続移行地帯への適応
………………ダンカン A. ヴォーン / 森島啓子 訳
第4章 南米野生イネの旅:アマゾンからチャコまで………安藤晃彦
第5章 野生イネに内生する窒素固定エンドファイト………佐藤雅志
第6章 雑草イネとは?………徐 學洙・許 文會
第III部 野生イネの過去,現在,未来
第7章 野生イネの考古学………佐藤洋一郎
第8章 中国野生イネの実態………才 宏偉
第9章 野生イネO. rufipogon集団の姿………島本義也
第10章 野生イネは生き続けられるか………秋本正博
●著者紹介
森島 啓子
東京農業大学教授
秋本 正博
帯広畜産大学畜産学部助手
安藤 晃彦
元サンパウロ大学ルイス・デ・ケイロッス農科大学教授
才 宏偉
日本草地畜産種子協会飼料作物研究所研究員
佐藤 雅志
東北大学大学院生命科学研究科助教授
佐藤 洋一
静岡大学農学部助教授
島本 義也
東京農業大学生物産業学部教授・北海道大学名誉教授
徐 學洙
嶺南大学生物資源学部教授
許 文會
ソウル大学名誉教授
ダンカン A. ヴォーン
農業生物資源研究所集団動態研究チーム・チーム長
米澤 勝衛
京都産業大学工学部教授