商品説明
梶 雅範著
判型: A5 上製
頁数: 422
ISBN: 978-4-8329-9701-1
Cコード: C3040
発行日: 1997-02-25
●本書の特徴
元素の周期律発見は、19世紀化学史上最大の発見である。
この発見者がメンデレーエフである。
本書は、入手しうる限りの一次史料 の分析を通して、①いかにして発見したか、②なぜ発見が可能だったか、③他の化学者に受け入れられたか、の3点に絞って詳細に解明する。
●目次
口 絵
はじめに——シベリアの町から
凡 例
メンデレーエフ周期律発見関係地図
図表一覧
第1章 先行研究と問題提起
1 先行研究
2 問題提起
第2章 メンデレーエフによる周期律発見の社会的文脈——「60年代期」ロシアとメンデレーエフ
1 メンデレーエフの出自と受けた教育
2 「60年代期」ロシアとロシアにおける化学
3 「60年代期」ロシアにおけるメンデレーエフの活動
第3章 周期律発見前史——1860年代までの研究史
1 1860年代までの新元素発見
2 原子量決定法の確立
3 1860年以前の元素分類
4 1860年代の元素分類
第4章 メンデレーエフの周期律発見過程——「60年代期」におけるメンデレーエフの科学研究
1 周期律発見過程(1854-69)の時代区分
2 メンデレーエフの科学研究の出発(第1期)
3 1860年代のメンデレーエフの研究(第2期)
4 『化学の原理』執筆と元素分類(第3期)
5 最初の周期表の組み立て(第4期)
6 化学教科書『化学の原理(初版)』の歴史的位置づけ——周期律発見の社会的文脈
第5章 メンデレーエフの周期律研究と周期律の最初期の受容
1 メンデレーエフによる周期律に関する第1論文に示された研究課題
2 第5期における周期律研究(1871年末まで)
3 周期律発見に対する化学者の最初期の反応
第6章 同時代の元素分類研究とメンデレーエフ——周期律発見の化学史上の意義
1 1869年12月のマイアーによる周期律論文
2 周期律研究におけるメンデレーエフによるマイアー評価と
マイアーによるメンデレーエフ評価
3 1860年代の元素分類研究者とメンデレーエフ
第7章 結 論
付録1 メンデレーエフの周期律第1論文
付録2 メンデレーエフの研究・経歴一覧表(1834-71)
付録3 メンデレーエフ年譜(1834-71)
参考引用文献一覧
おわりに——あらたなメンデレーエフ研究をめざして
Summary
事項索引
人名索引
地名索引
●著者紹介
梶 雅範
1956年 生まれ
1979年 東京工業大学理学部化学科卒業
1988年 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程(社会工学専攻)修了 学術博士
1990〜92年 平成2年度ソ連政府奨学金留学生として、ソ連レニングラード国立大学(留学中にロシア連邦サンクト・ペテルブルグ国立大学と改称)に留学
現在:東京工業大学大学院社会理工学研究科助教授
専門:科学史