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北海道大学出版会 blog
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葛西康子著 判型: A5 上製 頁数: 254 ISBN: 978-4-8329-6551-5 Cコード: C3011 発行日: 2006-02-28 ●本書の特徴 精神科デイケアをフィールドにする著者が,青年期に精神疾患を発病した4名に長期にわたるインタビューを実施.当事者の主観的体験が綴られた手記から,病気に対処し自己を育て生き抜いていこうとする軌跡を明らかにし,その過程に寄り添い助力するケアリング論を提示する. ●目次 はじめに 1.精神障害者の体験からケアリングを考える 1.1.ケアの思想 1.1.1.なぜ,今「ケアリング」なのか 1.1.2.ミルトン・メイヤロフOn・Caringを読む 1.1.3.メイヤロフOn・Caringの検討 1.2.精神障害者の体験から何を学ぶのか 1.2.1.精神障害者の手記から 1.2.2.精神障害者の手記がもたらす意味とは 1.3.精神障害者の体験の意味を探求する先行研究 1.4.精神障害者の主観的体験に焦点を当てたケア 1.4.1.「体験としての障害」へのケア——障害受容論 1.4.2.精神科デイケアにおけるケア 1.5.本書における精神障害者観 2.青年期を生きる精神障害者の主観的体験 2.1.体験をどのように聴くのか 2.2.主観的体験の綴り方とは 2.3.青年期を生きる精神障害者の主観的体験の軌跡 2.3.1.竹さんのnarrationの軌跡 2.3.2.桜さんのnarrationの軌跡 2.3.3.桃さんのnarrationの軌跡 2.3.4.杉さんのnarrationの軌跡 2.3.5.narration1と2全体を通した軌跡の変位 2.4.narrationにおける自己と体験の綴り方分析 2.4.1.竹さんのnarration軌跡分析から——自分を見つめ,見方を変えると,病気に なってよかったかも…… 2.4.2.桜さんのnarration軌跡分析から——病気に負けてない私と病気に負けている 私の行ったり来たり 2.4.3.桃さんのnarration軌跡分析から——過去の体験や病気をまとい,とにかく目 の前の今を生きる 2.4.4.杉さんのnarration軌跡分析から——病気はなくならないし始末できないけ ど,我慢せず楽な自分になろうと試みる 2.5.7つの綴り方の特徴分析 3.青年期を生きる精神障害者の回復過程 3.1.青年期を生きる精神障害者における自己の体験構造の生成——体験構造の綴り方の意味 3.2.「見えない障害」を抱えた青年期を生きる精神障害者の対処努力 3.3.回復過程を捉えなおす 4.青年期を生きる精神障害者へのケアリング 4.1.相手が成長し潜在能力を発揮することを助けるということ 4.2.自己の生の意味を発見するということ 4.3.ケアの担い手としての役割機能 4.4.ケアリングにみる時間論的アプローチ 付録 分析手続きの手順と留意点 引用文献 おわりに ●著者紹介 葛西 康子 1961年東京都に生まれる 現在、北海道大学大学院教育学研究科助手 看護師、臨床心理士
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