商品説明
北海道大学大学院教育学研究院研究叢書 1
高等継続教育の現代的展開 ― 日本とイギリス
姉崎洋一 著
定価:6,600円(本体価格6,000円+税)
判型:A5 上製
頁数:288
ISBN:978-4-8329-6692-5
Cコード:C3037
発行日:2008-05-25
●本書の特徴
これまで教育学の範疇から除外されがちであった高等教育・継続教育について、特に英国の事例によりながらわが国の実態と比較検証する。各種の実践に光を当て、学校、地域社会、青年・成人を結ぶ、創造されるべき新たな高等継続教育の課題を探求した意欲作。
●目次
まえがき
序章 現代教育改革と高等継続教育の革新
はじめに
第1節 世界史的転換期における現代教育改革の様相
第2節 20世紀の教育的達成と限界をいかに総括するか
第1章 現代生涯学習の意義と革新
第1節 生涯学習の現代的意義
第2節 地域の国民統治をめぐる国家政策と生涯学習
第3節 日本と英国の生涯学習研究:比較研究の視点
第2章 青年・成人の学びの共同化と自己形成
第1節 都市勤労青年の学習・教育実践とその社会的性格:生活史学習を中心に
第2節 1990年代の青年の自己形成と理論課題
補論 生涯発達・生涯形成の教育学への転換を:子どもの教育学の呪縛からの脱却の必要
第3節 英国の若者支援方策の矛盾と打開をめぐる課題:T.ブレア政権の若者就労支援施策を中心に
第3章 大学成人教育の役割と現代的革新
第1節 成人基礎教育・識字教育の革新:リーズ大学・パイオニアワークの事例から
第2節 1990年代の英国大学成人教育の協働的実験と課題
第3節 英国における大学成人教育の危機と新しい可能性
第4章 学習者主体の職業能力開発と高等教育の協働
第1節 生涯学習(成人継続教育)時代の労働生活と学習
第2節 職業能力開発と英国ED(労働者能力開発)プログラムが提起するもの
第3節 中高年トータルライフプラン開発:英国の事例から
第5章 大学と社会とのパートナーシップ構築のための現代的課題
第1節 大学と地域社会のパートナーシップ構築は可能か?:生涯学習・地域再生と大学の社会的貢献活動
第2節 英国高等教育の現実と課題
第3節 英国レジデンシャルカレッジの実験:ノーザンカレッジの場合
第4節 社会的排除と高等継続教育の再編構造:ノーザンカレッジの地域再生実践を軸に
第5節 地域に生きる大学:コミュニティ発展型高等教育モデルの可能性を探る
初出一覧
あとがき
事項索引
人名索引
●著者紹介
姉崎 洋一(あねざき よういち)
1950年 富山県生まれ
1974年 名古屋大学教育学部教育学科卒業
1976年 名古屋大学大学院教育学研究科博士前期課程修了
1979年 名古屋大学大学院教育学研究科博士後期課程単位等取得退学
1987年-88年 英国リーズ大学成人継続教育学部客員研究員、愛知県立大学文学部、埼玉大学教育学部を経て、
現在 北海道大学大学院教育学研究院教授
〈主要著作・論文〉
姉崎洋一・長澤成次・辻浩編『社会・生涯教育文献集Ⅱ 社会・生涯教育計画と住民の主体形成』日本図書センター、2000年
姉崎洋一・鈴木敏正編『公民館実践と「公民館をつくる学び」』北樹出版、2002年
「転換期の英国大学と大学成人教育の岐路:リーズ大学を中心に」『北海道大学大学院教育学研究科紀要』第93号、2004年
「教育基本法と社会教育法制:今おきていることは何か」月刊社会教育編集部編『公民館60年人と地域を結ぶ「社会教育」』国土社、2005年
「大学・高等教育機関の地域社会貢献をめぐる争点と課題」大学評価学会年報『現代社会と大学評価』第3号、晃洋書房、2007年
(本書刊行時の情報です)