商品説明
ことわざ比較の文化社会学 ー 日英仏の民衆知表現
金子 勇 著
定価:3,300円(本体価格3,000円+税)
判型:四六 並製
頁数:228
ISBN:978-4-8329-3409-2
Cコード:C1036
発行日:2020-10-25
●本書の特徴
これからの「少子化する高齢社会」に活かせる知恵をどう受け継ぐか
110のことわざに示される民衆知を比較社会学の視点から読み解く
「三人寄れば文殊の知恵」はリーダーシップ——よりよい決定を求め、日本では3人、英仏では2人で知恵を絞る?
「二足の草鞋を履く」は新しい働き方のスタイル——少子化する高齢社会で活かせる?
●目次
※110のことわざの後のアステリスクの意味は次の通りである。
* 日本語,英語,仏語でそれぞれ単語と表現が異なる
** 日英,日仏,英仏2か国語で同じ単語と表現がある
*** 日英仏語とも同じ単語と表現である
はじめに
凡 例
序 立体的な比較社会文化研究をめざして
《あ 行》
1.悪銭身に付かず*
2.羹[あつもの]に懲りてなますを吹く*
3.あばたもえくぼ***
4.有難迷惑*
5.案ずるより産むがやすし*
6.一羽の燕で夏は来ない***
7.一石二鳥***
8.犬も歩けば棒に当たる**
9.氏[うじ]より育ち***
10.疑うは知恵の始まり***
11.馬の耳に念仏**
12.驕[おご]る平家は久しからず*
13.遅くてもしないよりまし***
14.鬼の居ぬ間に洗濯**
15.溺[おぼ]れる者は藁[わら]をもつかむ***
16.思う念力岩をも通す*
17.終わりよければすべてよし***
18.温故知新***
19.女心と秋の空***
《か 行》
20.稼ぎに追いつく貧乏なし*
21.我田引水**
22.禍福は糾[あざな]える縄の如し*
23.壁に耳あり***
24.亀の甲より年の劫(功)*
25.枯れ木も山の賑わい**
26.彼はもう下り坂だ***
27.かわいい子には旅をさせよ*
28.聞いて極楽,見て地獄*
29.今日できることを明日まで延ばすな***
30.木を見て森を見ず**
31.苦あれば楽あり***
32.空理空論***
33.腐っても鯛*
34.口は災いのもと***
35.鶏口となるも牛後となるなかれ**
36.継続は力なり**
37.下[げ]司[す]のあと知恵*
38.賢者は一を聞いて十を知る***
39.郷に入っては郷に従え***
40.弘法も筆の誤り**
41.虎穴に入らずんば虎子を得ず*
42.この父にして,この息子あり***
43.転ばぬ先の杖**
《さ 行》
44.先んずれば,人を制す***
45.去る者は日々に疎[うと]し**
46.三十六計逃げるに如かず*
47.三度目の正直***
48.三人寄れば文殊の知恵**
49.静かな川は深い**
50.死人に口なし***
51.釈迦に説法*
52.習慣は第二の天性である***
53.十人十色***
54.朱に交われば,赤くなる*
55.正直者はバカを見る**
56.小人閑居して不善をなす*
57.知らぬが仏*
58.針小棒大*
59.人事を尽くして天命を待つ**
60.過ぎたるは猶[なお]及ばざるが如し*
61.精神一到何事か成らざらん*
62.背に腹は代えられない*
63.船頭多くして船山に登る*
64.前途有望**
《た 行》
65.大山鳴動して鼠一匹**
66.他山の石*
67.棚からぼたもち*
68.塵も積もれば山となる*
69.鉄は熱いうちに打て***
70.灯台もと暗し*
71.遠くの親せきより近くの他人***
72.時は金なり***
73.泥棒にも三分の理あり*
《な 行》
74.七転[ころ]び八起き*
75.習うより慣れよ*
76.二足の草鞋[わらじ]を履く*
77.二進[にっち]も三進[さっち]もいかない**
78.二度あることは三度ある**
79.二度考えるのが最良**
80.盗人を捕らえて縄をなう*
81.喉[のど]元[もと]過ぎれば熱さ忘れる*
《は 行》
82.馬鹿とはさみは使いよう**
83.馬鹿に付ける薬はない**
84.馬鹿は死ななきゃ直らない***
85.花より団子*
86.早起きは三文の徳*
87.必要は発明の母***
88.人の噂も七十五日*
89.火のない所に煙は立たぬ***
90.覆水盆に返らず**
91.不言実行***
92.不幸は重なって起きるもの**
93.下手な薬はかえって毒**
94.骨折り損のくたびれ儲け*
《ま 行》
95.馬[ま]子[ご]にも衣裳*
96.待てば海[かい]路[ろ]の日和あり**
97.見ざる,聞かざる,言わざる***
98.三日坊主*
99.三つ子の魂百まで*
100.無駄をしなければ不自由しない*
101.無知は諸悪の根源**
102.無より有を生ぜず*
103.無理が通れば道理が引っ込む*
104.目には目を,歯には歯を***
105.餅は餅屋*
《や 行》
106.安物買いの銭失い*
107.やぶへび*
108.油断大敵*
《ら 行》
109.良薬は口に苦し**
110.論より証拠**
おわりに
参照文献
●著者紹介
金子 勇(カネコ イサム)
1949年 福岡県生まれ
1977年 九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学
現在 北海道大学名誉教授 文学博士(九州大学,1993年)
第1回日本計画行政学会賞(1989年),第14回日本都市学会賞(1994年)
〈著書〉
『コミュニティの社会理論』アカデミア出版会,1982年.
『都市高齢社会と地域福祉』ミネルヴァ書房,1993年.
『都市の少子社会』東京大学出版会,2003年.
『少子化する高齢社会』日本放送出版協会,2006年.
『コミュニティの創造的探究』新曜社,2011年.
『日本のアクティブエイジング』北海道大学出版会,2014年.
『「地方創生と消滅」の社会学』ミネルヴァ書房,2016年.
『日本の子育て共同参画社会』ミネルヴァ書房,2016年.
『社会学の問題解決力』ミネルヴァ書房,2018年.
『「抜け殻家族」が生む児童虐待』ミネルヴァ書房,2020年.
〈共著〉
『マクロ社会学』新曜社,1993年.
〈編著〉
『高田保馬リカバリー』ミネルヴァ書房,2003年.
『変動のマクロ社会学』ミネルヴァ書房,2019年.
(本書刊行時の情報です)