商品説明
持続可能な未来のためにⅡ ー 北海道から再生可能エネルギーの明日を考える
吉田文和・荒井眞一・佐野郁夫 編著
定価:3,520円(本体価格3,200円+税)
判型:A5 並製
頁数:250
ISBN:978-4-8329-6800-4
Cコード:C3036
発行日:2014-03-31
●本書の特徴
2012年に北大大学院共通講義・市民公開講座として行われた「持続可能な低炭素社会」の講義を元に,持続可能な低炭素社会づくりについて様々な観点から論じたものである。
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〔第1部〕では,わが国と世界が直面する地球温暖化問題の現状と,その対応のため,どのような国際交渉と国内での対応が行われているかを概説する。第1章では,1992年の地球サミットから2012年の国連持続可能な開発会議に至るまでの地球環境問題について,日本の関与などについて概説し,「グリーン経済」など今後の方向や北海道との関わりなどを解説する。第2章では,温室効果ガスの削減について,科学的観点,あるいは現在の国際交渉からはどのようなことが求められているのか,わが国の目標の策定はどのように取り組まれているのかを解説する。第3章では,温暖化防止の手段の一つとして検討されている海洋肥沃化の問題について,国際法の観点から検討する。
〔第2部〕では,持続可能な社会づくりの一つの鍵となる各種の再生可能エネルギーについて,その概要と現状,今後の展望について特に北海道における可能性に着目して,最新の動向を踏まえた論考を収録する。第4章では,言わば総論として,現在北海道の各地で行われている再生可能エネルギー活用の取り組みの事例と,わが国の脱原発と再生可能エネルギーの利用拡大への展望について,デンマークやドイツとの比較を交えて解説する。第5章では,北海道を例として今日のエネルギーの抱える問題点と,これを克服して新たな社会を構築するための方向を論じる。第6章では,地熱エネルギーについて,特性・今日の状況・課題とその実相を学術的観点から解説し,今後の展開の可能性を論じる。第7章では,再生可能エネルギーである家畜糞尿バイオマスについて,現状と課題,北海道を中心とした事例と今後の展望について解説する。第8章では,電力供給の持つ特性,再生可能エネルギーを大幅に導入するための課題と,それを解決するための手段である「スマートグリッド」とは何か,その方向性について解説する。第9章では,固定価格買取制度(FIT)について,わが国のエネルギー供給や再生可能エネルギーの特徴から説き起こし,FIT制度のしくみと現状について解説する。
●目次
序文
はじめに
〔第1部 私たちが直面する地球温暖化問題の現状〕
第1章 世界が直面する地球環境問題とその取り組み
1.はじめに
2.地球環境問題とその原因
3.持続可能な社会と国際的な取り組み
4.国連持続可能な開発会議(UNCSD、リオ+20)の概要とその成果
5.持続可能な社会を目指して
6.まとめ
引用・参考文献
第2章 わが国の温室効果ガス排出削減目標の考え方
1.世界の温室効果ガスの削減目標の考え方
2.温室効果ガスの排出削減に関する国際交渉
3.わが国の削減目標をめぐる議論
4.今後のエネルギー・地球温暖化政策を考える上での視点
引用・参考文献
第3章 温暖化防止対策としての海洋肥沃化と国際法
1.はじめに
2.海洋肥沃化
3.海洋投棄に関する国際条約体制と海洋肥沃化
4.考察
5.むすび
〔第2部 再生可能エネルギーの現状と北海道における可能性〕
第4章 再生可能エネルギーと地域経済:北海道を中心として
1.再生可能エネルギーと地域経済
2.固定価格買取制度(FIT)の現状と課題
3.北海道における再生可能エネルギーのポテンシャルとこれまでの経過
4.地域からの挑戦
5.むすび
引用・参考文献
第5章 北海道における持続可能なエネルギーインフラ形成と経済振興
1.はじめに
2.現代社会のトリレンマ
3.エネルギー資源の有限性と地球温暖化
4.各種エネルギー技術
5.太陽および風力エネルギーのポテンシャル
6.理想社会像
7.雇用と経済
8.エネルギーインフラ形成による地域経済振興
9.まとめ
引用・参考文献
第6章 地熱エネルギー利用の現状と見通し
1.地下の熱システム
2.地熱資源の多様性
3.地熱発電の特徴
4.世界の地熱発電・日本の地熱発電
5.わが国の地熱開発における3つの障壁
6.持続可能な地熱発電技術
7.2050年自然エネルギービジョンにおける地熱エネルギー
8.おわりに
引用・参考文献
第7章 家畜ふん尿バイオマス利用
1.はじめに
2.家畜ふん尿の処理方法
3.家畜ふん尿バイオガスプラント
4.酪農における再生可能エネルギー導入の可能性
5.バイオガス発電のメリット
6.再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)
7.太陽光発電とバイオガス発電の競合
8.これからのバイオガスプラント
第8章 電力の安定供給と再生可能エネルギー
1.はじめに
2.電力の安定供給とは
3.各種電源の安定供給能力
4.再生可能エネルギー発電の能力向上のための方策
5.「日本型スマートグリッド」の可能性
6.おわりに
第9章 再生可能エネルギーの固定価格買取制度
1.はじめに
2.わが国における再生可能エネルギーの現状と特徴
3.これまでの再生可能エネルギーの導入推進策
4.再生可能エネルギーの固定価格買取制度(2012年~)
5.さらなる再生可能エネルギーの導入拡大に向けた施策
6.おわりに
引用・参考文献
おわりに
索引
●著者紹介
吉田 文和(よしだ ふみかず)
1950年生まれ
京都大学大学院経済学研究科博士課程修了
北海道大学大学院経済学研究科教授 経済学博士(京都大学)
荒井 眞一(あらい しんいち)
1953年生まれ
東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
北海道大学大学院地球環境科学研究院特任教授
佐野 郁夫(さの いくお)
1958年生まれ
東京工業大学工学部社会工学科卒業
北海道大学大学院公共政策学連携研究部特任教授
(本書刊行時の情報です)