商品説明
千葉 惠編著
判型: 四六 並製
頁数: 232
ISBN: 978-4-8329-3376-7
Cコード: C1039
発行日: 2011-03-31
●本書の特徴
高齢化社会を豊かに生きよう! 人生の知恵を古今の賢人,聖者,長老,仙人たちに学びながら,研究者たちが老いの肯定的側面を析出します.人生の達人をめざすヒントが満載!?
●目次
はしがき
第一話 高齢期にしたいこと・できること[金 子 勇]
一 「少子化する高齢社会」の実情
二 喪われた家族の重視
三 介護の全体像が見えるか
四 長寿健康ライフスタイルのすすめ
第二話 〈老い〉を考える——仏教の立場から[藤井教公]
一 平均寿命は延びたけれど
二 自身の年寄り観の反映が
三 老いをプラスで捉える
四 釈尊は不死を得た
五 老いた身を気にかけない
六 正覚者は寿命を自由に決められる
七 方便としての入滅
八 まず臨終の事を習いて後に他事を習うべし
第三話 人生の達人とは誰のことか——魂の徳、信仰そして永遠[千 葉 惠]
一 はじめに
二 老 い
三 パトスが示す人間類型
四 ソクラテスは死をどう乗り越えたか
五 信仰の正しさ
六 パウロの信仰義認論
七 む す び
第四話 老いの「あり方」の移り変わり——ロシアの長老修道士たちを題材として[宮 野 裕]
一 老いの「あり方」とは?——社会における高齢者、熟練者に期待される役割
二 修道士、修道院について
三 ルーシへの修道制の導入と長老の出現
四 モンゴル征服期のルーシの修道院と長老たち
五 修道院の巨大経営化と長老たち(一五—一七世紀)
六 国家による一八世紀の修道院改革と長老たち
七 一九世紀の長老たち
八 むすびにかえて
第五話 晩年の様式——イタリア・ルネサンスの長寿の芸術家たち[谷古宇 尚]
一 静謐で穏やかな老年
二 めでたい長寿の画家たち
三 つくられる芸術家像
四 イタリアの芸術家たち
第六話 森敦『われ逝くもののごとく』の生と死と力——七五歳で完成された長編小説千五百枚の魅力[中村三春]
一 作家森敦の生涯と作品
二 森敦の文芸理論と死生観
三 『月山』の同心円的空間
四 『われ逝くもののごとく』の構造
五 死と生との嵌入
六 『われ逝くもののごとく』の真実
第七話 みんな、仙人になりたいか!?[武田雅哉]
一 そもそも「仙人」とは何か?
二 空の飛び方のいろいろ
三 空飛ぶ機械を作ろう
四 仙人がお口にするもの
五 仙人は、どのようなお姿なのか?
六 中国の人間的(?)な仙人たち
七 近代における仙人報道から
八 仙人になるためには
第八話 人生の受容と死の受容——老いゆく人生に向かい合いて気張りもせず絶望もせず[宇都宮輝夫]
一 はじめに——学問と批判的精査
二 人の死に方——エリザベス・キューブラー・ロス
三 良い死という規範的表象
四 やり残した仕事
五 おわりに
あとがき
執筆者紹介
●著者紹介
千葉 惠
北海道大学大学院文学研究科教授。
金子 勇
北海道大学大学院文学研究科教授。
藤井 教公
北海道大学大学院文学研究科教授。
宮野 裕
北海道大学大学院文学研究科助教。
谷古宇 尚
北海道大学大学院文学研究科准教授。
中村 三春
北海道大学大学院文学研究科教授。
武田 雅哉
北海道大学大学院文学研究科教授。
宇都宮 輝夫
北海道大学大学院文学研究科教授。