商品説明
米流通・管理制度の比較研究 ー 韓国・タイ・日本
臼井 晋・三島徳三 編著
定価：4,180円（本体価格3,800円+税）
判型：A5 上製
頁数：256
ISBN：978-4-8329-5611-7
Cコード：C3061
発行日：1994-02-25
●本書の特徴
基本的に自由流通の体制にあるタイ，部分管理ないし間接統制の体制にある韓国の米市場の流通と管理の実態を調査，これを日本の「全量管理」体制と比較検討することにより，今後の米管理のあり方に一石を投ずる意欲作．
●目次
まえがき
序章 研究の目的と概要
１ 研究の目的
２ 研究の概要
第１章 米需給の変化と米穀政策の展開
［Ⅰ 韓国における米穀政策の展開と自給達成］
１ 米穀の需給事情
２ 政府収買制の変遷
３ 政府糧穀の管理
４ 米収買価格の基準
５ 米収買と財政負担
［Ⅱ タイにおける米穀政策の展開と現状］
はじめに
１ タイの米穀政策の展開
２ 主要な施策の実施方法
３ 米穀政策の影響と効果
４ 予想される将来の米穀政策
［Ⅲ 日本における食管制度の改変過程］
１ 食管制度の変遷と厳談合いの特徴
２ 食管制度の改編過程
３ 1990年度の米の需給・価格・流通の実態
４ 食管制度の改編と農協の対応
５ 日本における食糧の公的管理の意義
第２章 米の流通構造と価格形成：韓国・タイの比較分析
はじめに
１ 韓国における米の流通構造と価格形成
２ タイにおける米の流通構造と価格形成
第３章 米物流の構造：タイ・日本の比較
はじめに
１ タイの米物流の基礎条件
２ タイの米物流構造
３ 日本の米物流構造と日・タイ比較
おわりに
第４章 米流通における農協組織の役割：タイ・韓国の比較
１ タイ米流通における農協組織の役割
２ 韓国米流通における農協組織の役割
３ タイ・韓国の比較検討：日本にとっての課題
第５章 精米業の存在形態と米流通：韓国，タイ
はじめに
１ 韓国精米業の類型的把握と市場流通
２ タイの精米業と産地流通
小括
第６章 米消費の実態と問題
１ 米消費実態の日韓比較
２ 米消費減少要因の日韓比較
第７章 米輸出の動向と輸出業者：タイの事例
１ タイ米輸出の増大
２ タイ米の輸出市場の状況
３ 輸出価格の動きと国内卸売価格・農家販売価格
４ 米輸出業者とその業務
５ 米輸出とタイ経済
終章 国際比較からみた日本の食管制度の特徴点と課題
はじめに
１ 米管理の形態と実質：韓国と日本の比較
２ 商系流通業者の役割：タイと日本の比較
３ 米価支持と食糧管理における政府の役割
執筆者紹介
●著者紹介
臼井 晋（うすい すすむ）……序章・第１章Ⅲ
1930年，静岡県に生まれる。
1962年，東京大学大学院社会科学研究科博士課程修了。農学博士。
東京大学農学部助手，新潟大学人文学部助教授・教授，同大学経済学部教授，北海道大学農学部教授を経て，
現在，東京農業大学生物産業学部教授，新潟大学名誉教授
著書：『兼業稲作からの脱却』〈編著〉(日本経済評論社)，『現代の農業市場』〈編著〉(ミネルヴァ書房)，『経済構造調整下の北海道農業』〈共著〉(北海道大学図書刊行会) 等
三島 徳三（みしま とくぞう）……第２章・終章
1943年，東京に生まれる。
1968年，北海道大学大学院農学研究科修士課程修了。農学博士。
酪農学園大学講師，北海道大学農学部助手・助教授を経て，
現在，北海道大学農学部教授
著書：『流通「自由化」と食管制度』(農山漁村文化協会)，『経済摩擦と日本農業』〈編著〉(ミネルヴァ書房)，『自由化にゆらぐ米と食管制度』〈編著〉(筑波書房) 等
沈永根（シム・ヨン・クン）……第１章Ⅰ
韓国・ソウル大学校農科大学教授
Saroj Aungsumalin（サロー・アウングスマリン）……第１章Ⅱ
タイ・カセサート大学商経学部助教授
滝澤 昭義（たきざわ あきよし）……第３章
明治大学農学部教授
山本 博史（やまもと ひろし）……第４章
財団法人協同組合経営研究所研究員
山尾 政博（やまお まさひろ）……第５章
鹿児島大学水産学部助教授
吉田 忠（よしだ ただし）……第６章
京都大学総合人間学部教授
森井 淳吉（もりい じゅんきち）……第７章
阪南大学商学部教授
〈調査参加者〉
以上のメンバーの他，下記の者が現地調査に参加した。
＊タイ
坂下明彦：北海道大学農学部助教授
柳村俊介：酪農学園大学酪農学部助教授
矢野 泉：北海道大学大学院修士課程（現在・広島大学大学院博士課程）
＊韓国
加藤光一：北海学園大学経済学部助教授
宋春浩 ：北海道大学大学院博士課程（現在・裡里農工専門大学講師）
崖東柱 ：北海道大学大学院博士課程
（本書刊行時の情報です）
