商品説明
米ソ核軍縮交渉と日本外交 ー INF問題と西側の結束 1981-1987
瀬川高央 著
定価:8,250円(本体価格7,500円+税)
判型:A5 上製
頁数:520
ISBN:978-4-8329-6818-9
Cコード:C3031
発行日:2016-02-25
●本書の特徴
米ソ間の中距離核戦力(INF)削減交渉に対し,中曽根内閣がとった外交政策や交渉妥結の方向が規定されるまでの過程を明らかにする。首脳外交の裏側で,首相以外の閣僚や外交当局者がアジア部のSS-20問題についてどのように考え,対応を検討したのか。日米間の核軍縮に関する生産的協議を可能にさせた当時の国際情勢や時代背景はどのようなものであったのか。一次資料の解析と当事者証言の分析に基づいて,当時の外務省と防衛庁の問題認識を含め,日本政府のSS-20に関する政策形成過程を検討し,その全体像を描き出す。本書は,米国が日本に提供し続ける拡大抑止の信頼性をどのように維持していくのかという戦略問題を考察する上でも,重要な歴史研究であるといえる。
●目次
略語一覧
序章 本書の課題と構成
第1章 中距離核戦力(INF)削減交渉の開始
1 アジア部のINF問題
2 中曽根内閣によるINF問題への対応
3 ウィリアムズバーグ・サミット:西側安全保障の不可分
第2章 米ソ軍備管理交渉の中断と再開
1 米ソ軍備管理交渉の停滞
2 西側の対ソ共同歩調
3 米ソ関係改善の模索
第3章 戦略防衛構想(SDI)と日本
1 米ソ軍備管理交渉の再開
2 SDI推進による西側結束の補完
3 核・宇宙交渉(NST)開始後の米ソ対立
4 ジュネーブ米ソ首脳会談への道のり
5 西側諸国のSDI研究参加
第4章 米ソ妥結案を拒否した日本
1 ソ連の核廃絶提案と日本のINF削減案
2 SS-20削減をめぐる米ソの緊張
3 レイキャビク米ソ首脳会談:暫定合意に向けて
第5章 INF交渉の妥結
1 中曽根首相の北欧・東欧諸国訪問
2 ゴルバチョフ書記長のパッケージ解除
3 短射程中距離核戦力(SRINF)削減への対応
4 ベネチア・サミット
5 INF条約の調印
終章 核軍縮交渉に関する側面協力をめぐって
参考文献
あとがき
人名索引
事項索引
●著者紹介
瀬川 高央(せがわ たかお)
1977年 札幌市生まれ
2007年 北海道大学大学院経済学研究科博士後期課程修了 博士(経済学)
現在 北海道大学公共政策学研究センター研究員
専攻 外交史,安全保障論,インテリジェンス
おもな編著書・論文等:
『首相秘書官が語る中曽根外交の舞台裏』(長谷川和年著,服部龍二ほかとの共編,朝日新聞出版,2014年)
『中曽根康弘が語る戦後日本外交』(中曽根康弘著,中島琢磨ほかとの共編,新潮社,2012年)
「ソ連の平和攻勢に対する日本外務省の情報分析と対応:1970年代の「アジア集団安全保障構想」を事例に」(『年報公共政策学』第10号,2016年)(近刊)
「日本のSDI研究参加をめぐる政策決定過程:1985-1987」(『年報公共政策学』第9号,2015年)
など。
(本書刊行時の情報です)