商品説明
櫛田久代著
判型: A5 上製
頁数: 284
ISBN: 978-4-8329-6716-8
Cコード: C3031
発行日: 2009-11-25
●本書の特徴
憲法体制が定着し始めたジェファソン政権からモンロー政権に至る時期の内陸開発政策を対象に、連邦議会における政策形成過程分析を通して、アメリカの連邦政策の政治的特性ならびに連邦政治に内在する反連邦主義(アンティフェデラリズム)および州権論の実態を探り、19世紀初期の連邦構造を明らかにする。
●目次
序 章 問題の所在
第一節 初期アメリカの内陸開発論争
第二節 本書の目的——先行研究の概観を通して
第三節 研究方法と本書の構成
第一章 国家的な内陸開発政策の契機
第一節 合衆国憲法体制下の内陸開発事業
第二節 チェサピーク&デラウェア運河会社の連邦助成活動
第三節 「道路と運河に関する報告書」における内陸開発構想
第二章 「道路と運河に関する報告書」の反響と1812年英米戦争
第一節 エリー運河事業——ニューヨーク州の一大運河事業
第二節 1812年英米戦争と連邦助成をめぐる諸州の動き
第三節 ハートフォード会議における連邦制批判
第三章 連邦制とボーナス法案
第一節 1812年英米戦争後の政治環境変化
第二節 ボーナス法案への道程
第三節 ボーナス法案審議と原案の大幅修正
第四節 マディソン大統領の拒否権発動とその意図
第四章 革命世代最後の大統領
第一節 ニューヨーク州によるエリー運河単独開発
第二節 ボーナス法案に対する拒否権発動の余波
第五章 アメリカン・システムと反連邦主義
第一節 アメリカン・システム下の内陸開発政策
第二節 エリー運河の成功と波紋
第三節 アメリカン・システムに対する不協和音
結 語
あとがき
参考文献一覧
人名索引
事項索引
●著者紹介
櫛田 久代
1966年徳島県生まれ、1996年北海道大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。北海道大学法学部助手、敬愛大学国際学部専任講師をへて現在、敬愛大学国際学部准教授。博士(法学、北海道大学)。専攻、アメリカ政治史。
【主要著作】
・\Searching for Federal Aid: The Petitioning Activities of the Chesapeake and Delaware Canal Company,\ The Japanese Journal of American Studies, No.14(2003)
・「アメリカン・システムの時代における連邦制の実態」日本政治学会編『年報政治学2005−Ⅱ』(木鐸社、2006年) など