商品説明
山畠正男・福永有利・小川浩三著
判型: 四六 並製
頁数: 240
ISBN: 978-4-8329-2151-1
Cコード: C1332
発行日: 1985-10-25
●本書の特徴
“法は家庭に入らず”や“法の不知は許さず”など法の諺を基に,法の仕組みや考え方を歴史的考察や外国法との比較等を交えながら平易に解説.読者は通常の法律書にみられる抽象的概念の羅列や無味乾燥さとは無縁の, “生きた”法律のイメージをつかむことができる.
●目次
はじめに………山鼻正男
第1章 法は最低限の道徳………山鼻正男
1 法的解決になじまない事件
2 法的保護に値しない事件
3 法の役割
第2章 緯度が三度ちがえばすべての法律がくつがえる………小川浩三
1 慰謝料請求権の相続
2 日本民法の成り立ち
第3章 法は静止しているわけにはゆかない………福永有利
1 借地権の譲渡に関する法の変遷
2 民法における人間像の変遷
第4章 約束は守らるべし………小川浩三
1 法的に保護されない約束
2 法的に保護される約束
第5章 合意は法律なり………小川浩三
1 合意と法律との関係
2 約款の効力
3 日本人の契約観
第6章 方式なければ何もなし………山鼻正男
1 方式が絶対に必要な行為
2 方式行為と事実行為
3 合意によって成立する行為
第7章 法の不知は許さず………山鼻正男
1 刑法における法の不知
2 民法における法の不知
第8章 過失なければ責任なし………小川浩三
1 過失責任の強化
2 過失責任の歴史
第9章 子の落度は親の責任………福永有利
1 子の行為についての親の責任
2 自動車の運行供用者としての責任
3 他人の行為による責任
第10章 土地の所有は天に及ぶ………山鼻正男
1 屋上使用の制限
2 地下水利用の限界
3 土地所有権の範囲
第11章 自己の有する以上の権利を他に譲渡しえず………小川浩三
1 他人の動産の売買
2 他人の不動産の売買
3 信頼保護の歴史
第12章 法は家庭に入らず………山鼻正男
1 親に対する訴権の行使
2 法の不関与
3 法と家族
第13章 強制なき法は燃えない火………福永有利
1 権利と訴訟
2 権利の強制的実現
第14章 訴えなければ裁判なし………福永有利
1 訴えと判決
2 所有権と所有権に基づく請求権
第15章 良き裁判官は自己の任務を広く解す………福永有利
1 将来の権利侵害に対する救済
2 裁判の役割の変化
あとがき
●著者紹介
山畠 正男
1925年生まれ
北海道大学名誉教授.民法専攻
*執筆分担:はじめに、第1章、第6章、第7章、第10章、第12章
福永 有利
1935年生まれ
神戸大学法学部教授.民事訴訟法専攻
*執筆分担:第3章、第9章、第13章、第14章、第15章
小川 浩三
1953年生まれ
北海道大学法学部教授.法史学専攻
*執筆分担:第2章、第4章、第5章、第8章、第11章、ことわざの解説