商品説明
ブラキストン「標本」史
加藤 克 著
定価:9,020円(本体価格8,200円+税)
判型:A5 上製
頁数:362
ISBN:978-4-8329-8209-3
Cコード:C3045
発行日:2012-09-25
●本書の特徴
本書では,歴史学・文献史学では注目されてこなかった“生物標本”に関して,「標本史」学を打ち立てるのに成功している。山階鳥類研究所なども,その先駆性・意義を高く評価している。「標本史」学を提唱する鳥類標本研究の集大成であり,注目の研究書である。
●目次
序論 生物学標本と歴史資料
第1章 ブラキストン標本の変遷と現状
1.トーマス・W・ブラキストンとブラキストン標本
2.ブラキストンによる標本寄贈時期とその点数,分散先について
3.ブラキストン標本付属のラベル
4.ブラキストン標本の現状
おわりに
第2章 ブラキストン標本と鳥類図
はじめに
1.開拓使東京仮博物場の鳥類図
2.東博所蔵『博物館図譜』に描かれたブラキストン標本
おわりに
第3章 八田三郎・犬飼哲夫のブラキストン資料
はじめに
1.ブラキストン二十年祭
2.犬飼哲夫のブラキストン資料
3.犬飼の記した標本分散先と標本移管について
第4章 ブラキストンと札幌博物場
はじめに
1.ブラキストンと明治期の博物場
2.ブラキストンの採集したノガン
3.札幌博物場の能力——むすびにかえて
第5章 明治初期の「自然史」通詞 野口源之助
はじめに
1.野口源之助の履歴
2.神奈川県時代
3.開拓使東京出張所時代
4.函館県時代
5.もう一人の「Noguchi」
むすび
今後の展望――あとがきに代えて
資料編
引用・参考文献
●著者紹介
加藤 克(カトウ マサル)
1972年 愛知県に生まれる
1999年 北海道大学大学院文学研究科博士課程中退
現在 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター助教 博士(文学、北海道大学)
〈主論文〉
加藤克.2003:「ブラキストン標本と絵画資料」(『北大植物園研究紀要』3:1-14).
加藤克.2005:「ブラキストンと札幌博物場」(『北大植物園研究紀要』5:23-46).
加藤克.2006:「明治初期の「自然史」通詞 野口源之助」(『北大植物園研究紀要』6:1-24).
加藤克・市川秀雄.2002:「北大植物園所蔵ブラキストン標本の受入過程とその現状」(『北大植物園研究紀要』2:1-24).
加藤克・市川秀雄.2005:「犬飼哲夫のブラキストン資料」(『北大植物園研究紀要』5:1-21).
加藤克・市川秀雄.2007:「折居彪二郎雲南鳥類写生図とその標本について」(『北大植物園研究紀要』7:1-34).
加藤克・市川秀雄・高谷文仁.2009:「札幌農学校所属博物館における鳥類標本管理史(1)—東京仮博物場から札幌農学校所属博物館初期まで」(『北大植物園研究紀要』9:29-94).
加藤克・市川秀雄・高谷文仁.2010:「札幌農学校所属博物館における鳥類標本管理史(2)—明治期の札幌農学校所属博物館」(『北大植物園研究紀要』10:9-96).
など
(本書刊行時の情報です)