商品説明
永井秀夫著
判型: A5 上製
頁数: 496
ISBN: 978-4-8329-5391-8
Cコード: C3021
発行日: 1990-02-25
●本書の特徴
戦後の維新史研究 に貴重な一石を投じてきた永井史学の集大成. 明治維新から憲法前後までの明治国家形成過程における国際環境と対外問題の性格を検討, これと明治国家指導層の政策目標と体制構想, および在野諸勢力との対立関係の検討をあわせ,外政と内政の関連を内在的に追求する.
●目次
序 章 明治国家形成期における外政と内政
はじめに
1 国際環境と対外観
2 対外政策の構成
3 外政と内政の関連
4 明治国家形成の諸段階
第I編 国家統一期の外政と内政
第1章 維新政府の対外政策
はじめに
1 外交的危機
2 独自性の体裁
むすび
第2章 統一国家の成立と対外政策
1 国際環境と対外政策
2 統治機構の形成
3 集権過程の特質
第II編 明治国家の政策基調
第3章 明治国家の国是について
1 問題の所在
2「国是」の諸内容
3 万国対峙の諸形態
4 関連と機能
第4章 富国と強兵をめぐって
はじめに
1 富国強兵の諸段階
2 国家体制との関連
第5章 殖産興業政策の基調——官営事業を中心として
はじめに
1 初期官営事業の性格
2 内務省諸事業の性格
3 官営事業の払下げ
4 殖産興業政策の帰結
第III編 明治国家の成立
第6章 明治14年の政変
はじめに
1 14年の政治情勢
2 官有物払下げと藩閥政府批判
3 政変をめぐって
4 政変の意義
第7章 天皇制国家の成立——統治機構を中心として
1 問題の所在と限定
2 統治機構の形成
3 機構形成の要因
4 社会的支柱
第8章 明治憲法の制定
1 序説
2 憲法制定の諸要因
3 憲法起草審議過程における若干の論点
4 結語
〈付〉明治憲法における天皇
終 章 明治国家形成過程の特質——対外関係との関連において
はじめに
1 明治政府の対外観
2 対外政策の動向
3 体制成立過程との関連
付論1 維新史研究上の二、三の問題——大江志乃夫氏の『明治国家の成立』によせて
付論2 近代史研究への反省
あとがき
引照史料年表索引
●著者紹介
永井 秀夫
1925年、東京生まれ
東京大学文学部国史学科卒業
北海道大学文学部教授、北海道武蔵女子短期大学教授、北海学園大学人文学部教授などを歴任
北海道大学名誉教授
2005年12月12日逝去
■編著書
『新北海道史』全9巻(北海道、1969−81年)
『自由民権』(小学館『日本の歴史』25、1976年)
『北大百年史』全4巻(ぎょうせい、1980−82年)
『北海道民権史料集』(北海道大学図書刊行会,1986年)
『明治国家形成期の外政と内政』(北海道大学図書刊行会,1990年)
『北海道の史跡を歩く』(北海道新聞社、1990年)
『近代日本と北海道:「開拓」をめぐる虚像と実像』(河出書房新社、1998年)
『北海道の百年』県民百年史1(山川出版社、1999年)
『日本の近代化と北海道』(北海道大学出版会、2007年)