商品説明
A.R.アルテーミエフ著/菊池俊彦・中村和之監修,垣内あと訳
判型: A5 上製
頁数: 154
ISBN: 978-4-8329-6698-7
Cコード: C3022
発行日: 2008-02-29
●本書の特徴
本書は15世紀初めにアムール河最下流域のヌルガンに中国の明朝によって建てられた永寧寺の遺跡の発掘と,そこに立てられた石碑に刻まれた碑文の研究を内容としており,300枚に及ぶ発掘品等写真・図版とその解説からなっている。
●目次
監修者序文………菊池俊彦
序
第1章 ティル遺跡の発見と研究史
第2章 永楽年代寺院
第3章 宣徳年代寺院
第4章 1260年代の祀堂
おわりに
図版・表
付 録
付録1 永楽年代寺院出土試料の古植物学分析………E. Yu. レベージェヴァ
付録2 宣徳年代寺院の建築溶剤………E. V. メードニコヴァ
付録3 ティル仏教寺院土製部材製造技術研究結果………O. A. ロパーチナ
付録4 アムール川下流域における15世紀仏教寺院の文化層で発見された新石器時代の遺跡
………………A. R. アルテーミエフ
参考文献
解 説 奴児干永寧寺碑文とアイヌ民族の動向………中村和之
著者・監修者・訳者紹介
●著者紹介
アレクサーンドル・ルドリフォーヴィチ・アルテーミエフ
1958年 ソ連邦エストニア共和国タルトゥ生まれ
1981年 レニングラード大学歴史学部考古学科卒
1982〜1984年 徴兵制によりカレリア自治共和国で従軍
1985〜1987年 ソ連邦科学アカデミー考古学研究所の大学院で学ぶ
1988年 博士候補学位取得(モスクワ大学)
1988年 ソ連邦科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史学・考古学・民族学研究所(在ウラジオストーク)研究員
1997年 博士学位取得(極東大学)
2005年 没(当時の職 ロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史学・考古学・民族学研究所副所長)
主な著書論文 『13〜15世紀におけるプスコフ地方の都市』(ウラジオストーク,1988年)、『17世紀後半〜18世紀における東バイカル地方とアムール川流域の都 市と城塞』(ウラジオストーク,1999年)、『アムール川下流域の15世紀の仏教寺院』(ウラジオストーク,2005年)
菊地 俊彦
1943年 群馬県伊勢崎市生まれ
1967年 北海道大学文学部卒(東洋史専攻)
1967年 北海道大学助手、1978年 同助教授、1991年 同教授
1997年 濱田青陵賞受賞、博士学位取得(北海道大学)
2006年 北海道大学を退職、名誉教授
主な著書論文 『北東アジア古代文化の研究』(北海道大学図書刊行会,1995年)、『環オホーツク海古代文化の研究』(同上,2004年)、『北方世界の交流と変容—中世の北東アジアと日本列島—』(共編,山川出版社,2006年)
中村 和之
1956年 北海道釧路市生まれ
1978年 北海道大学文学部卒(東洋史専攻)
1978〜2001年 北海道内の高等学校教諭
2001年 函館工業高等専門学校助教授、2002年 同教授
主な著書論文 「『北からの蒙古襲来』小論—元朝のサハリン侵攻をめぐって—」(『史朋』25,1992年)、「大陸から見た日本中世の北方地域」(『日本海域歴史大系』第3巻,清文堂,2005年)、「金・元・明朝の北東アジア政策と日本列島」(『北方世界の交流と変容—中世の北東アジアと日本列島—』山川出版社,2006年)
垣内 あと
1967年 兵庫県神戸市生まれ
1991年 北海道大学文学部卒(西洋史専攻)
1992〜1994年 ウクライナ・キエフ大学留学
1995〜2000年 商事会社、旅行会社に勤務
2001年 フリーのロシア語・ウクライナ語通訳翻訳業
主な翻訳業績 前川要編『北東アジア交流史研究—古代と中世—』(塙書房,2007年)に所収のロシア語論文5篇を翻訳