商品説明
楡文叢書 1
ルクセンブルク語の音韻記述
西出佳代 著
定価:7,480円(本体価格6,800円+税)
判型:A5 上製
頁数:278
ISBN:978-4-8329-6814-1
Cコード:C3087
発行日:2015-11-30
●本書の特徴
ルクセンブルク語は1984年言語法により、ドイツ語の一方言から言語へと昇格を果たしたルクセンブルク大公国の「国語」で、話者数約40万人と見積もられる少数言語である。本書は音響音声学や歴史比較言語学の手法や理論を用いながらルクセンブルク語の音韻体系を記述する。ルクセンブルク語の言語学的記述を目的とした本邦初の試み。
●目次
はじめに
第1章 ルクセンブルクとルクセンブルク語
1.1 ルクセンブルク──国家の歴史と言語状況
1.2 ルクセンブルク語とルクセンブルク内部の方言
1.3 現ルクセンブルク領及びその他のモーゼルフランケン方言地域の古い資料
1.4 ルクセンブルクにおける近現代文学の潮流
1.5 ルクセンブルク語辞典の歴史
第2章 ルクセンブルク語の正書法
2.1 ルクセンブルク語正書法の歴史
2.2 1999年正書法
第3章 2011年録音調査
3.1 先行資料及び文献の問題点
3.2 調査協力話者について
3.3 録音調査の概要
3.4 音響解析の方法
第4章 現代ルクセンブルク語の音韻体系
4.1 母音
4.2 子音
第5章 現代ルクセンブルク語における音韻規則
5.1 音の脱落──「n規則」
5.2 音の挿入
5.3 形態素境界や語境界を越える再音節化
第6章 通時的な言語変化をめぐる諸問題
6.1 母音に関わる音韻変化
6.2 子音に関わる音韻変化
付録 ルクセンブルク語の形態
参考文献
謝辞
索引
●著者紹介
西出 佳代(ニシデ カヨ)
1984年,青森市生まれ,札幌市出身。
北海道大学大学院文学研究科言語文学専攻博士後期課程修了。
2013年から2015年まで北海学園大学,藤女子大学,小樽商科大学,室蘭工業大学非常勤講師。
現在,神戸大学専任講師。
専門,ドイツ語・ゲルマン語学。
〈主要論文〉
「ルクセンブルク語における補文標識の屈折」日本独文学会(編)『ドイツ文学』第140号,2010年,pp.127-142(第51回財団法人ドイツ語学文学振興会奨励賞受賞論文).
(本書刊行時の情報です)