商品説明
和田謹吾著
判型: B6 並製
頁数: 290
ISBN: 978-4-8329-0607-5
Cコード: C1091
発行日: 1975-11-25
●本書の特徴
花袋・泡鳴・秋声・秋江など,近代文学における自然主義運動を「描写」の時代として位置づけ,描写論を軸として,それに支えられた作品の発展を解明.自然主義文学研究の豊かな蓄積を持つ著者が,研究史上新たな視点を持つ独自の主張を,精密な分析をもとに展開する.
●目次
一 「露骨なる描写」まで—前期自然主義の様態
二 事実への傾斜—「蒲団」前後
三 実行と芸術との間—島村抱月を中心に
四 「平面描写」論の周辺—田山花袋の歪み
五 「一元描写」論の成立—岩野泡鳴の主観と客観
六 開眼から喪失へ—徳田秋声の方法
七 自虐の代価—近松秋江と後期自然主義
八 大正期の自然主義—描写の成熟をめぐって
九 私小説の変質—自虐から演技へ
●著者紹介
和田 謹吾
1922年生まれ.
1950年,北海道大学法文学部卒業.
北海道大学文学部教授.
主 著:
風土のなかの文学 (北書房,1965)
自然主義文学 (至文堂,1966)
島崎藤村 (明治書院,1966)
島崎藤村集Ⅱ (『日本近代文学大系』14) (角川書店,1970)
近代文学評論体系3・明治編Ⅲ (共編,角川書店,1972)
田山花袋全集・新輯別巻 (共編,文泉堂,1974)