商品説明
北海道大学大学院文学研究科研究叢書 4
海音と近松 ― その表現と趣向
冨田康之 著
定価:6,600円(本体価格6,000円+税)
判型:A5 上製
頁数:298
ISBN:978-4-8329-6421-1
Cコード:C3095
発行日:2004-03-05
●本書の特徴
近松と同時期に活躍しながら,近松に劣ると評価されてきた浄瑠璃作者・紀海音。本書では「わかりやすさ」という近松とは別の基準で海音を評価し,両者の作品構造,趣向の特徴を検討。近松の優位性ではなく,二人それぞれの独自性を明らかにする。海音の謡曲・『伊勢物語』和歌利用一覧を収録。
●目次
序にかえて
第1章 海音の時代物
第1節 海音の趣向の整理
第2節 海音の「場」と趣向
第3節 海音と『伊勢物語』の和歌
附 『伊勢物語』和歌利用一覧
第4節 海音と謡曲
附 謡曲利用一覧
第5節 『曽我姿冨士』考――近松の曽我物との関わりを中心に
第2章 海音の世話物
第1節 『なんば橋心中』論
第2節 『八百やお七』論
第3節 世話浄瑠璃「三部作」考――<滅罪>の構想をめぐって
第3章 近松の浄瑠璃
第1節 時代物浄瑠璃の発想を巡って――曽我物を中心として
第2節 『冥途の飛脚』考――封印切の背景
第3節 『心中天の網島』考――「意見」と背景
あとがき
初出一覧
索引
●著者紹介
冨田 康之(トミタ ヤスユキ)
1958年 名古屋生まれ
1987年 名古屋大学大学院博士課程後期課程単位取得満期退学
名古屋女子大学助教授を経て,
現在 北海道大学大学院教授.博士(文学)北海道大学
(本書刊行時の情報です)