●著者紹介
トム・ロックモア(Tom Rockmore)
1942年生まれのアメリカ合衆国の哲学者。
1963年にカールトン・カレッジを卒業した後,ヴァンダービルト大学で哲学博士の学位を取得する。エール大学助手,フォーダム大学助教授をへて,1986年からピッツバーグにあるデューケイン(Duquesne)大学教授である。この間,ドイツのペルリン自由大学に留学したり,ハイデルベルクやテュービンゲンで特別研究員を務めたり,フランスのラヴァル大学などで客員教授を務めるなど,国際的にも活躍している。研究範囲は幅広く,きわめて精力的な執筆活動を続けていて,フィヒテやヘーゲルなどのドイツ観念論,マルクスやルカーチなどのマルクシズム,ハーバマスなどのフランクフルト学派,ハイデガーとナチズムなどを中心に,単著だけですでに10冊を超える著作を刊行している。フランス市民権をももち,フランスの哲学事情にも詳しい。日本フィヒテ協会の名誉会員でもある。
主要著書には,Fichte, Maix and German Philosophy, Southern Illinois Univ. Press, 1980; Hegel's Circular Epistemology, Indiana Univ. Press, 1986; Habernzas on Historical Materialism,Indiana Univ. Press, 1989; Before and after Hegel, Univ. of C aliforniaPress, 1993; Heidegger and French Philosophy, Routledge, 1995 などがある。