商品説明
俵 浩三著
判型: A5 並製
頁数: 428
ISBN: 978-4-8329-6677-2
Cコード: C3025
発行日: 2008-04-10
●本書の特徴
この自然、残せるか? 長らく北海道自然保護協会会長を務めた著者が,自らの体験を踏まえ,北海道の自然の象徴である「緑の環境」がどのような特徴をもち,19世紀後半から20世紀の間に,いかに開発され,どう守られてきたのかをまとめた,渾身のライフワーク。
●目次
序 章 「緑の環境史」は北海道を考える原点
第1章 緑の環境情報・蝦夷から北海道へ
1 蝦夷地の自然
2 函館開港時の外国人による自然調査
第2章 北海道開拓の光と影
1 北海道にアメリカを見たお雇い外国人
2 開拓の進展と土地の荒廃
第3章 森林資源の利用と管理
1 北方林の位置づけを探った先人たち
2 北海道の林業──百年の軌跡
第4章 都市林の保全と公園づくりの原点
1 身近な森林の公益的機能を自覚
2 都市公園の事始め
第5章 優れた自然環境の保全
1 天然記念物などの保護
2 自然公園の保護と利用
第6章 「民唱官随」で前進する自然保護
1 北海道自然保護協会40年の足跡
2 知床の森林伐採問題から世界自然遺産へ
3 バブルに踊ったリゾート開発と地域活性化の幻
4 30年前の価値観で迷走した士幌高原道路
5 工学的価値観だけで突きすすんだ千歳川放水路計画
6 日本一の原始境を分断しようとした日高横断道路
終 章 多様な価値観と自然保護
引用・参考文献
あとがき
人名索引
事項索引
●著者紹介
俵 浩三
1930年 東京生まれ
1953年 千葉大学園芸学部卒業
1953〜1983年 厚生省国立公園部、北海道林務部、北海道生活環境部に勤務し、自然公園・環境行政に従事
1983〜2001年 専修大学北海道短期大学教授、造園林学科で造園学を担当
1984〜2008年 (社)北海道自然保護協会理事(1994〜2004年会長)
現在 専修大学北海道短期大学名誉教授、学術博士
■著書
牧野植物図鑑の謎(平凡社新書、1999)
緑の文化史——自然と人間のかかわりを考える(北海道大学図書刊行会、1991)
北海道の自然保護——その歴史と思想(北海道大学図書刊行会、1979)
北海道の自然美を訪ねて(山と渓谷社、1963年)