商品説明

楡文叢書 ８
樺太郷土文化誌 ― 地名・史跡・博物館（楡文叢書 ８）
鈴木　仁 著

定価：8,800円（本体価格8,000円+税）
判型：A5　並製
頁数：206
ISBN：978-4-8329-6908-7
Cコード：C3021
発行日：2026-02-10


●本書の特徴
移住地・樺太の日本人住民は、自分たちが生活する地をどのように考えていたのか。「内地」の影響を受け結成された樺太郷土会の活動を中心に、出版物や史跡の選定、博物館での実践、教職員の研究活動等から、郷土像の形成・展開過程を考察する。


●目次
凡例

序章　日本領時代の樺太を研究するにあたって
　第１節　研究の目的
　第２節　日本人住民の視座を探して
　第３節　先行研究で描かれた樺太の社会
　第４節　本書での主な資料
　第５節　本書の構成

第１章　日本領樺太の形成
　はじめに
　第１節　樺太の地名
　第２節　領有初期の史跡
　第３節　博物館と社会教育
　小括

第２章　樺太郷土会の活動とその影響
　はじめに
　第１節　新聞記者による郷土研究
　第２節　樺太郷土会の活動
　第３節　樺太庁の拓殖政策
　小括

第３章　樺太郷土会以降の研究活動
　はじめに
　第１節　郷土研究の継続
　第２節　樺太庁の対応
　小括

第４章　樺太における郷土教育
　はじめに
　第１節　樺太の郷土研究活動
　第２節　『郷土読本』と郷土室
　小括

第５章　樺太庁による文化政
　はじめに
　第１節　樺太文化振興会の設立
　第２節　樺太文化振興会の事業
　第３節　社会教育施設での取組み
　第４節　樺太文化振興会の終焉
　第５節　文化政策の評価
　小括

第６章　戦時下の樺太庁博物館
　はじめに
　第１節　樺太庁の先住民研究
　第２節　知里眞志保の赴任
　第３節　戦時下の研究活動
　第４節　終戦時の博物館
　小括

終章
　人々の足跡
　結びに代えて

あとがき
略年表
写真・図版の出典
参考文献
索引


●著者紹介
鈴木　仁（すずき　じん）
佛教大学文学部史学科卒業
北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士（文学）
現在、北海道大学文学部非常勤講師
主要論文：
「南樺太における図書館の歴史」（『北の文庫』54．2011年）
「近代樺太における基幹産業の成立─漁業制度と開発政策の相互関係」（『日本歴史』887．2022年）
「樺太時代の荒澤勝太郎─『樺太文学史』執筆の背景」（『釧路市立博物館紀要』42．2024年）
「近代樺太における歴史像の形成過程と修史事業─領有初期から1920年代を中心に」（『北方人文研究』18．2025年）など


（本書刊行時の情報です）