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前田弘毅編著
多様性と可能性のコーカサス−民族紛争を超えて[北海道大学スラブ研究センター スラブ・ユーラシア叢書5]

ISBN978-4-8329-6702-1/2009.3.25/A5判・カバー・248頁/定価2940円(本体2800円+税5%)


 コーカサスは、ソ連崩壊以降、民族紛争やエネルギー問題(カスピ海石油・パイプライン)、民主化革命といった国際的な政治問題の震源地として知られる。泥沼化し、未だ出口の見えないチェチェン紛争や、南オセチアへのグルジアによる侵攻とそれに呼応するロシアのグルジア攻撃(2008年)は、世界中に大きな衝撃を与えている。その一方で、長寿の郷、ワインの故郷、勇壮かつ優美な民俗舞踊など、伝統芸術の宝庫としても知られてきた。
 本書では、多様な言語・宗教に基づく共生の文化を築いてきたコーカサスの歴史や文化を、現地経験豊富な7人の論者が描くなかで、民族・宗教と国家という普遍的な問題をあぶり出す。我が国で初めてのコーカサス研究に焦点を当てた市民講座の記録。



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主要目次紹介
[目 次]
はじめに    前田弘毅
序 章 コーカサス史の読み方――歴史における「辺境」と「中心」  前田弘毅
第一部 カスピ海研究の可能性――ユーラシア地域ネットワークと世界秩序の関連を知るために
第一章 中央アジアとコーカサス――近くて遠い隣人?  宇山智彦
第二章 コーカサスをめぐる国際政治――求められるバランス外交  廣瀬陽子
第二部 コーカサスはイスラーム・テロリズムの温床か?――ロシア・イスラームを知るために
第三章 チェチェン紛争の現在――野戦軍司令官からジャマーアット・アミールへ  北川誠一
第四章 ダゲスタンのイスラーム――スーフィー教団間の多元主義的競争  松里公孝
第三部 美的表象とコーカサス社会――芸術と国家、民族の関係を知るために
第五章 特権的トポスのはじまり――コーカサス表象の原型と「他者の声」について  中村唯史
第六章 舞踊とアイデンティティの多面性・流動性――コーカサス系トルコ国民を中心に  松本奈穂子



執筆者紹介
編者
前田弘毅
(まえだ ひろたけ)
大阪大学世界言語研究センター特任助教・北海道大学スラブ研究センター客員准教授
1995年東京大学文学部卒、同大学大学院に進み、グルジア東洋学研究所に留学。博士(文学、東京大学)。北海道大学スラブ研究センター専任講師、上智大学、北海学園大学、日本大学非常勤講師等を歴任後、現職。主な著作等に『コーカサスを知るための60章』(明石書店)、『グルジア現代史』(東洋書店)、『イスラーム世界における奴隷軍人とその実像』(明石書店)など。
著者
宇山智彦(北海道大学スラブ研究センター教授、中央ユーラシア近現代史)
廣瀬陽子(静岡県立大学国際関係学部准教授、国際政治・コーカサス地域研究)
北川誠一(東北大学大学院国際文化研究科教授、東洋史・現代コーカサス研究)
松里公孝(北海道大学スラブ研究センター教授、旧社会主義諸国の政治と歴史)
中村唯史(山形大学人文学部准教授、ロシア文学・ソ連文化論)
松本奈穂子(東海大学教養学部専任講師、音楽学・舞踏学)



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